スタジオデンは『社会福祉系に強い編集プロダクション』として、介護施設をはじめとする、多くの社会福祉系事業所様にご利用いただいています。なぜ、そのような専門性を持つ編集プロダクションになり得たのか・・その理由を改めて、こちらに書かせていただきます。
はじまりは 3.11 東日本大震災
はじまりは2011年3月11日に発生した東日本大震災でした。スタジオデンの代表取締役である私、田山進一が住む茨城県日立市も最大震度6強に見舞われ、ライフラインは13日間ストップしていました。その間、私の親しくしている経営者仲間たちは、飲食関連の人はご飯の炊き出しをしたり、建設関連の人は道路等の復旧工事を行うなど、被災した人たちのために忙しく働いていました。
ところが、編集プロダクションを経営する私は・・本業に関わることで被災した皆さまのお役に立てることが何ひとつ無かったのです。自分の仕事が成り立つためには『平和』が担保されていることが絶対条件で、有事の際には何の役にも立たない・・ということを思い知らされたのです。
目の前の困りごとに直接役に立てる仕事
震災後、私は「目の前に困りごとを抱えている人たちの、直接役に立てる仕事をしたい」と想うようになりました。この想いは何年経っても消えることがなく、常に私の頭の片隅にありました。消えるどころか、だんだん大きくなっているような気さえしていました。居ても立っても居られなくなり、考えに考えた結果、私が出した答えは「そうだ。介護の仕事をしてみよう」ということでした。
介護の仕事をやってみよう!
幸い私には介護施設を経営している友人がいました。ある日「介護の仕事をやってみたいんだけど」と思い切って相談してみると「えっ?介護施設を経営したいってこと?」と返されました。それはそうです。零細とはいえ中小企業の経営者が突然、まったく畑違いの仕事をしたいと言ってるとは誰も思いません。「違う違う。介護の現場で働いてみたいんだよ」と訳を説明しました。ご存知のとおり介護業界は人手不足に悩まされています。当時私は49歳でまったくの未経験でしたが、受け入れていただくことができました。
本業に活かす時は今
それから丸6年が経った現在も(2023年12月時点)、週2回それぞれ半日程度ですが、細々と介護のお仕事は続けています。その間に「社会福祉主事任用資格」と「介護福祉士」の国家資格を取ることができました。
介護のお仕事は、本業(編集プロダクション)のお仕事とはまったく別に考えていて、ライフワークとして継続していこうと考えていました。しかし最近になって、スタジオデンが今後継続してお仕事を続けていくためには、専門的な強みを持つ編集プロダクションへの変革がマストという情勢になったことを強く感じていました(こちらの理由については別の機会にお話します)。
自分たちの専門性を持った強みって何だろう?そう考えた時に思い浮かんだのが「社会福祉系に強い編集プロダクション」というキーワードでした。以前に社会福祉法人様のホームページ作成をさせていただく機会がありましたが「どうしてそんなに現場のことをお分かりになるんですか?」と不思議に思われ、深いところのお話が自然にできるので、お仕事はすこぶる好評でした。
こうしてスタジオデンは、2023年頃から専門性を持つ強みとして「社会福祉系に強い編集プロダクション」を看板に掲げて、新たな出発をしたという訳なのです。(でん)